〔腫瘍科〕組織球肉腫 – 千葉seaside動物医療センター|習志野市津田沼の動物病院(千葉シーサイド)
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  • [腫瘍]

    〔腫瘍科〕組織球肉腫

    組織球は骨髄の造血幹細胞に由来する細胞であり,表皮ランゲルハンス細胞,間質樹状細胞,マクロファージが含まれます.組織球系腫瘍には,皮膚組織球腫,組織球肉腫(限局性,播種性),血球貪食性組織球肉腫があり,それぞれ腫瘍化する細胞が異なります.

    組織球増殖性疾患には,下の表に示すように大きく5種類に分類されます.同じ組織球由来にも関わらず経過,治療,予後が全く異なります.

    分類 由来 病態 経過
    皮膚組織球腫 ランゲルハンス細胞 腫瘍性 自然退縮
    皮膚組織球症 間質樹状細胞 反応性 免疫抑制療法に反応
    全身性組織球症 間質樹状細胞 反応性 免疫抑制療法に反応
    組織球肉腫 間質樹状細胞 腫瘍性 進行性,致死性
    血球貪食性組織球肉腫 マクロファージ 腫瘍性 進行性,致死性

     

    【組織球肉腫】

    組織球肉腫は急速に広がる間質樹状細胞由来の悪性腫瘍です.犬での発生が多く,欧米ではバーニーズ・マウンテン・ドッグ,フラットコーテッド・レトリバー,ロットワイラー,ゴールデン・レトリーバーに好発しますが,ここ数年日本においてウェルシュ・コーギー・ペンブロークの組織球肉腫が多数報告されています.若齢〜高齢までさまざまな年齢での発生が認められますが,平均9〜10歳齢で発症することが多いです.

    組織球肉腫は,単発性である限局性組織球肉腫と多発性である播種性組織球肉腫に分類されます.しかし,限局性組織球肉腫も進行が早く遠隔転移を高率に起こすために,限局性か播種性かを鑑別するのが困難な場合があります.

    無治療である場合には,組織球肉腫は急速に進行し死に至ります.治療としては,ロムスチン(CCNU)投与,放射線治療,外科手術などの報告がありますが,有効な治療法はいまだに報告されていません.ある報告では,限局性組織球肉腫に対して外科手術とCCNUを併用し,生存期間中央値が568日(全16頭)と長期の生存が認められました.このように,限局性組織球肉腫では早期に診断し,外科的治療で減容積(出来るだけ腫瘍の体積を減らす)して上で抗がん剤治療(ロムスチン: CCNU)を併用することで,治療効果が期待できる可能性があります.

     

     

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