キアリ様奇形と脊髄空洞症 - 千葉seaside動物医療センター|習志野市津田沼の動物病院(千葉シーサイド)

キアリ様奇形と脊髄空洞症

神経科 大﨑 統雄
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キアリ様奇形と脊髄空洞症

キアリ様奇形と脊髄空洞症は同時に発生することが少なくありません。これらは日本ではトイ犬種、小型犬全般、キャバリアで多く認められます。前者は後頭骨の奇形のことで、後者は脊髄実質内に液体で満たされる空洞または腔を形成する病気です。キアリ様奇形に関連して脊髄空洞症が発生すると考えられています。

キアリ様奇形

前述した通り、キアリ様奇形は先天性の骨の形態異常のことを指します。それによって脳脊髄液の流れに異常をきたし脊髄空洞症を引き起こすと言われています。治療は外科的に骨を削ることで行います。

脊髄空洞症

ほとんどが二次的に起こる神経疾患です。先天性であることはかなり少ないと言われています。神経徴候として代表的なのが頚部の疼痛/知覚過敏です。皮膚病変を認めずに特定の箇所(多くは頚部)に触れただけで引っ掻く行動が見られます(Phantom scratching)。他には四肢不全麻痺や側弯なども見られることがあります。しかし、全く無症状であることもあるため、別件でMRIを撮って初めて気がつくことも多いです。よって診断はMRIで行われます。

治療は症状の有無や重篤度にもよりますが、外科と内科的治療のどちらかないし両方が提案されます。進行性の病気であるため、経過を追う必要があります。同時に治療プランも変わってくるため継続した診察が必要です。また、脊髄空洞症がMRIで認められたから上記の症状が必ず起きるわけではありません。類似した症状を起こす疾患が併発して見逃されていることが無いように十分に注意が必要です。

キアリ様奇形以外にも脊髄空洞症を誘発する疾患があるため、キアリ様奇形が無いから脊髄空洞症を発症しないというわけでは無いことにも注意が必要です。

Point

キアリ様奇形は先天性疾患。脊髄空洞症は後天性疾患であることがほとんど

脊髄空洞症は進行する疾患であるため継続治療が必要

脊髄空洞症と類似した症状を起こす疾患を見逃さない

参考文献情報

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大﨑 統雄
大﨑 統雄 Norio Osaki (神経科)
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