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〔腫瘍科〕猫の乳腺腫瘍

  • 2015年7月29日

猫の乳腺腫瘍の80〜90%が悪性で,犬と比べ非常に挙動が悪く,早期に発見・治療ができない場合には急速に所属リンパ節への浸潤や,肺などへの遠隔転移を起こします.

 

【診断】

触診で,乳頭周囲の乳腺組織に発生する腫瘤を確認します.猫の乳腺に発生する腫瘤のほとんどが悪性腫瘍です.ある報告では,猫の乳腺部に発生する腫瘤(n=2302症例)の約80%が悪性腫瘍で,悪性腫瘍の98%が乳腺癌で占められていました.

▶︎▶︎TNM分類と臨床病期の判定を行います

T(乳腺腫瘍の大きさ)や,N(リンパ節転移の有無),M(遠隔転移〈主に肺転移〉の有無)を評価することで,治療目的を明確にし治療方針を決定します.

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【猫の乳腺腫瘍の治療

 外科手術 

猫の乳腺腫瘍のほとんどが悪性であり多発する傾向にあるため,積極的な切除(片側ないし両側乳腺全切除)を行います.しこりのサイズが大きいほど予後が悪くなることが示されているので,早期にアグレッシブな治療が推奨されます.

 化学療法 ←臨床ステージ3,4が対象

乳腺腫瘍の大きさが3cmを超える場合や,リンパ節転移あり,病理組織学的に悪性度が強いなどの所見があれば,外科手術後に補助的化学療法を追加します.具体的には,ドキソルビシンを3週間ごとに血管内に投与していきます.

 

【猫の乳腺腫瘍予後】

▶︎原発腫瘍の大きさ

原発腫瘍の大きさは術前に評価できる予後因子のひとつです.腫瘍の直径が大きくなるほど予後は悪くなります.ある報告では,腫瘍の大きさが2cm以下,2〜3cm,3cm以上の症例の生存期間中央値はそれぞれ54カ月,24カ月,6カ月と,腫瘍のサイズが大きくなるにつれて予後が悪くなっています.

▶︎臨床病期ステージ

腫瘍のサイズだけでなく,リンパ節転移や遠隔転移があれば予後は急激に悪くなります.臨床病期別の予後では,ステージ1で29カ月,2で12.5カ月,3で9カ月,4で1カ月でした.

 

【予防】

犬と同様に,早期の避妊手術によって乳腺腫瘍の発症リスクを大幅に下げることが出来ます.ある報告では,6カ月齢より前に避妊手術を受けた猫では,未避妊猫と比較して乳腺癌の発症リスクが91%減少し,1歳までに避妊手術を受けた場合でもリスクが86%減少したとのことでした.

 

千葉シーサイド動物病院
Tel.047-407-0027

診療時間

午前 9:00~12:00
手術 12:00~15:00
午後 15:00~19:30
夜間救急対応 20:00~23:00

対象動物
犬、猫

アクセス

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